先生が見てるのは・・・

山谷さん扮する先生の視線の先には・・・団交の喧騒を背景に、熱く語り始める伸之とけっして眼を逸らさずに見つめる真理子が。
「・・・この学園にはね、米軍の資金が流れていたんだよ・・・いいかい、我々東大生は進んで直接的にベトナム戦争に参加して・・・まさに、ベトナム人民の血で腹を満たすそのものなんだよ。」
この国に、米軍基地があるだけで罪の意識を覚えていた人たちは、歳を重ねて経済大国を牽引し・・・その間に、不沈空母とか、思いやり云々とか、その中で僕達はアイドルとファミコンであやされて・・・。

ひとみの悪夢を体当たりで演じるゆいちゃん。小手先の誤魔化しに走らない、真摯な向き合い方の大切さを教えてくれます。
「・・・デモではさ、誰とも分からない人と手をつなぐでしょ、みんな繋がってんだよ。地球の果てまで友達。なのに・・・わたしは・・・息を殺してた・・・耳を塞いでた・・・見殺しにしたんだ・・・わたしが殺したんだ!」
伸之とひとみ、抱えきれない罪を引き受けようとする若者たち・・・先生は一体何を思うのでしょう?